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help RSS この中に1人、妹がいる! (MF文庫J) 感想

<<   作成日時 : 2010/09/04 12:18   >>

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◎ アイディアは面白い。がしかし…

 主人公・将悟は、父の遺言に従って、政財界のお嬢様たちが多く通う深流院学園に編入した。「在学中に伴侶となる女性を見つけること」…つまり彼女を作ることが遺言だったのだ。ところが将悟には、顔も知らない生き別れた妹がいることが判明する。そして将悟の誕生日、差出人不明のケーキが届き、携帯の着信音が鳴る。「お誕生日おめでとうございます、お兄さま。お慕いしております」―どうやら妹もこの学園にいて、正体を明かさずに将悟に近づこうとしてる!?将悟は妹と “正しく”再会して彼女を作れるのか!?魅惑の変則ラブコメ、始まる。

 学園ラブコメは、世の中に数多ある中で個性を出すのはなかなか難しいモノだと想像します。
 そんな中、本作はアイディアとしては面白かったです。彼女を作ることが「使命」であるのに、密かに自分との結婚を狙っている「謎の妹」が紛れ込んでおり、ついつい疑心暗鬼になり気持ちが揺れ動く様がミステリ風で、単なる学園ラブコメではないナイスアイディアだと思います。

 が、しかし…
 1巻を読んだところでは、せっかくのアイディアが活かされていないな…という感想を持ちました。
 全体的にはそれなりに面白かったのですが、

@ あっという間にヒロインズの好感度が全開

ラブコメ読者にとっては大事な要素である「ヒロイン達が恋に落ちる過程」が軽すぎました。後からその理由はハッキリするのですが、それにしてもあっさりしています。(おまけに1名は不自然なので、今のところ私はそれが本命だと踏んでいますが、それは単に作者の力量の問題かも。)

 そういう要素をすっ飛ばすのであれば、ミステリ要素が強く押し出されるのか…と思いきや

A ”いかにも”ミスリード誘発的な伏線が連発

前半の幕間的な部分で、心乃枝と雅の入浴シーンが1回ずつ登場するのですが、これが「いかにも」思わせぶりな奴なのです。それが本当にミスリードかどうかは終わってみなければわからないものの、あまりに早い段階から個人に焦点を当てた「わかりやすい伏線」は、1巻完結ならば良いのかもしれませんが、少々ミステリアス感といいますかワクワク感を削いでしまったと感じました。読者へサービスして書きすぎたのかもしれませんが、謎を謎として放置…もとい、読者の想像に任せ、主人公がオロオロするところを楽しむのも一つのテクニックなんですけどね。
 最近の好例では「絶対女王にゃー様」あたりですかね。

 で、この2つがイマイチとなると、実際問題としてヒロインズが主人公に迫ってばかりいるちょいエロ話しか残らないので、「これなんてエロゲ?」という一部ネット上の反応は何となくわかります。

 それにしても、前作「三流木萌花…」(如月的評価★★)よりはまだましですね。
 せっかくの「素材」なので、次巻以降の盛り上がりに期待します。

 取りあえず様子見の★3つです。




この中に1人、妹がいる! (MF文庫J)
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田口一

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