花×華 (電撃文庫) 感想

◎ 2人の「はな」に囲まれて

あなたの映像のなかでわたしはかがやいていました。
もう一度あなたに撮られたい。
好きです。正午に、桜の陸橋、で待っています。
                                        はな

 高校二年の春休み、園端夕(そのはな ゆう)の許に届いた心揺さぶるラブレター。だがその手紙に記された“はな”という女の子の心当たりは二人いた。一人は身長も低く、周囲に“華さま”と慕われている愛らしいミニチュア人形のようなお嬢様、東雲華。もう一人は元気で運動神経もよく、どこか俊敏な小動物を思わせるポップでキュートな成宮花。
 その二人ともが同じクラスになって、席替えでも強引に隣にやってきて、さらに夕と同じ映像研に入ってくるほど猛烈なアピールを繰り返してくる。手紙の主が気になる夕は、彼女たちをヒロインにして一緒に映画を撮り始めるのだが…。“だぶるはな”で贈る学園ラブコメ登場。

 「護くんに女神の祝福を!」の作者の新作です。
 その「護くん…」もダブルヒロインの甘々ストーリーでしたが、今回も負けず劣らずの甘々ストーリーです。

 ラブレターをもらって、おまけに2人の美人さんから同時に告白を受けて、この幸せ者!としか思えない主人公・夕。
 彼は、夭折した天才映画監督であり父である園端朝地を目標にしていたのですが、あることをきっかけにして自信を失うと同時に情熱を失いかけていました。しかし、冒頭に触れたラブレターと、2人の「はな」からのアプローチ…

 「あなたに撮られたい」

という2人の強い気持ちを受け、前向きな気持ちを取り戻す…というのが前半部。

 後半は、実際にダブルヒロインで映像を撮り始めるのですが、ヒロイン2人が秘密にしていたトラウマに触れ、夕が困難に立ち向かっていく様が描かれています。

 全体的には、2人の「はな」が可愛すぎて、身もだえるぐらいの甘々な青春モノとして仕上がっています。3人が3人とも照れ屋さんというかウブというか、そのくせ、夕を賭けた花vs華の大胆な「競り合い」がこれまた可愛らしく、そういうところが青春モノらしく初々しくて良いですね。
 また、単なる恋のさや当てではなく、彼女たちの暗いバックボーンに触れながら、それを克服しようとする前向きな姿勢に好感を覚えました。
 ただ、ラブコメと銘打っていますが、コメディ面は薄めで、ラブコメと言うよりもダブルヒロインによるラブストーリーと言う方が近いと思います。

 イラストは、枚数は少ないものの、2人のはなの可愛らしさが存分に表現されていて、まさに文章に花を添えています。

 ここまでは可愛い可愛いと褒めてばかりですが、気になる点が2つ。
 一つは、句読点がやたらと目に付きました。全体的に、文章がブチブチ切れているのが少々読みづらかったです。(←まあ、私も句読点が多い方ですが…。)
 もう一つは、パターンの繰り返しが多いことでしょうか。特に「躑躅絶佳」という言葉は飽きるほど沢山書かれています。
 ちなみに、2点ともAmazonでも同じ感想が書かれていて驚きました。

 とにもかくにも、華&花の可愛らしさだけでも十分満腹でした。
 ちなみに、私は「To Heart」の来栖川姉妹以来十数年、筋金入りのお嬢様スキーですので、華にがんばって欲しいと思います。
…そっか、それ(来栖川芹香)以来の無口キャラスキーだということに今気付いてしまった。 

 それはどうでもいいとして、次はあるのか?の★4つです。


花×華 (電撃文庫)
アスキーメディアワークス
岩田 洋季

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