乱☆恋 婚約者は16人!?(富士見ファンタジア文庫) 感想

◎ 予想を裏切る面白さ
 ある日、リディア王国の王太子・リカルドに父王が告げたのは「婚約者が16人いる」という、驚天動地の事実。
 そして、リカルドの「婚約者を巡る旅」が始まります。

…上の「あらすじ」を書こうとして、amazonや富士見書房の「あらすじ」を見たら、派手すぎて使えませんでした。
 それぐらい、「煽りのタイトル」「派手なあらすじ」と実際の本の内容のギャップが激しい本ですので、タイトルやあらすじだけで判断すると損をします。
 実際、16人の婚約者という如何にも地雷臭がするこのタイトル。そんな中、私はわざわざ地雷を踏みに行ったわけですが…。

 閑話休題。 
 リカルドの「婚約者巡り」最初の旅は、シュールティス王国の第六王女・セフィアが住まうカルヴェルグ城です。

 小国とは言え一応王太子ですから、お供がいるわけですが、これが林トモアキ「ミスマルカ興国物語」のお供たちを彷彿とさせる個性派揃いです。ただ、ミスマルカの場合はほとんどが「勇者」か「剣士」ですが、本作では、女たらしの魔法使い執事、暴言女騎士、目立ちたがりの女忍者、おやじギャグ大好き女給仕係という、これら、バラエティに富んだお供たちとワイワイ言いながら進んでいくのです。
 この1巻目は、彼らの「紹介」が中心と言っていいでしょう。

 しかし、カルヴェルグ城で「事件」に巻き込まれてからは、鷹見一幸風戦略パートです。将棋好きなリカルドの知略が光ります。
 ただ、今回は1巻目ということもあってか、こちらは少々「早送り&浅さ」の感が否めませんでした。

 全体的には、まるでRPGの画面進行を文章で解説しているような、そんな妙な細かさがあります。それはともかく、冒頭の繰り返しになりますが、タイトルやあらすじから想像する単純な「ハーレム(それも16人!)」ものではなく、リカルドを中心とした「ちょっと軽めな政略ファンタジー」と言えばいいですかね。ちょいエロネタも交えた会話で笑わせ、戦略でうならせ、リカルドの男気に惚れさせるという一粒で3度おいしい形になっていますが、今後、このバランスを絶妙に維持するのはなかなか難しいのではないかと思います。
 ギャグ(会話)とシリアス(知略)のバランスを短編集も使ってうまく棲み分けをすれば、良いシリーズになると思います。
 せっかく褒めたのですから、途中で「やっぱり単なるハーレムモノだった」…というのは無しにしてもらいたいものです。

 うまく進めば結構面白いシリーズになりそうなので、期待も込めて★4つとします。

 シリーズと言えば。
 ヒロインは今回1人、次巻は2人登場予定だそうです。この流れだと、1巻につき2人として9巻は刊行されるということになります。しかし、売れなくなって途中で打ち切られたらとても中途半端になるのですが、本当に大丈夫でしょうか。それよりも、出すのならしっかり最後まで出してください。(笑)


乱☆恋 婚約者は16人!? (富士見ファンタジア文庫)
富士見書房
2010-10-20
舞阪 洸

ユーザレビュー:
陳腐なハーレムモノで ...
良作 「鋼鉄の白兎騎 ...
いつもの舞阪作品です ...
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