ささみさん@がんばらない (ガガガ文庫)  感想

◎ 現実のようで実は現実離れした人たちのお話

 ささみさんは引きこもり。生活の面倒を見るのは、ささみさんの大嫌いな奴隷体質のお兄ちゃん。ささみさんの日課は、パソコンに繋がれた「お兄ちゃん監視ツール」で外の世界を覗くこと。 
 外の世界では、美少女三姉妹とお兄ちゃんがキャッキャウフフでラブコメ中って…間違ってる絶対、この世界は何かがおかしい。
 がんばらないささみさんとお兄ちゃんと邪神(やがみ)三姉妹が送る、不思議な物語。

 まず最初に…

 
「…あの、先生。『ハレ晴れユカイ』を無言で踊らないでください。超キモいです。」

一部のひとにわかりやすく例えると『お兄ちゃん=涼宮ハルヒ』なのである。


…どんだけ作者は涼宮ハルヒを愛しているんだ。(←それもアニメ版)

 それはさておき、ここのところ読む本読む本、タイトルに騙されてばかりです。この本もタイトルから想像したのはヒッキー妹と奴隷体質兄の単なるコメディかと思いました。

 ストーリーは、お兄ちゃん監視ツールから見たささみさん視点で動いていきます。そして途中挿入されるささみさんの書いたレポートが、この本の世界観を「説明」します。この構成、大沼君視点のストーリーと邪神マニュアルが交互に書かれている「邪神大沼」シリーズ(これもガガガ文庫)と似ています。

 ストーリーが進むうち、ささみさんとお兄ちゃんと邪神(やがみ)三姉妹は一体何者なのかが語られていきますが、アッと驚かされると同時に、そんなハチャメチャ設定でもこの混沌とした物語を進める上で「そういう人たちでないと無理だわな」と妙に納得してしまいます。まあラノベですし、それでOKでしょう…と読者を納得されられれば勝ちですよ。

 ただ、所々、「この本は実は作者のオ○ニーではないか」と思われる余計な語りの箇所があります。

 そういったことを抜きにしても、とにかく混沌としていてなおかつ一つ一つのエピソードが面白く、先日悪い評価を付けたRPGネタを使った本と比較して、どうせRPGネタならここまでやれば面白いと思えてしまいます。

 ささみさんをはじめとしたキャラクターも(特に邪神三姉妹のキャラクターは)変人だらけですが良い味を出しています。 
 そんな人たちに囲まれ、ささみさんはがんばるようになるのでしょうか?それは読んでのお楽しみということで。

 コメディパートのおもしろさ、ストーリーの意外性、途中のアニメ番組のアイキャッチ風イラスト(見開き2ページ)のかわいさ、キャラ造形などなど、不思議系コメディ十分堪能しました。満足の★5つです。

…しかし、ガガガ文庫は、電撃文庫のようにメディアミックスを意識したテンプレ本が多い「数打ちゃ当たる」方式とは相反して、少数精鋭かつ個性的なラインナップでで当たりが多いですな。



ささみさん@がんばらない (ガガガ文庫)
小学館
日日日

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